「1杯飲むだけで、大人が1日に必要な野菜の目標量の350グラムを摂取できる」と謳う野菜100%ジュースは、果たして本当に野菜の代わりになるのでしょうか?
結論:野菜ジュースで野菜を食べたことにはならない
野菜ジュースは野菜そのものを食べることの代替にはなりません。
その理由は、野菜を野菜ジュースに加工する際に多くの栄養素が失われてしまうためです。
加工の影響を受けずにそのまま残る栄養素もあるため、「手軽に栄養素を補う手段」としては野菜ジュースはアリかもしれません。
しかし、野菜ジュースは大量の野菜から抽出した汁にすぎず、いくら飲んでも「野菜を食べたこと」にはなりません。
野菜ジュースに加工する際に失われる栄養素
食物繊維
食物繊維は90%が失われます。野菜ジュースで食物繊維は摂れないと言ってもいいでしょう。
食物繊維は糖質の吸収を抑える役割を持っていますが、そのほとんどが失われるため、野菜をそのまま食べるよりも糖質を過剰に摂取することになります。
熱に弱いビタミン群
ビタミンCは20%~50%、
ビタミンB群は10%~30%が損失します。
ポリフェノール
糖質の吸収を阻害する役割を持つポリフェノールも、多くが失われます。
満腹感
「栄養素」とは違うかもしれませんが、野菜をそのまま食べることで得られる満腹感や咀嚼回数の増加は、野菜ジュースでは得られません。
野菜ジュースに加工しても残る野菜の栄養素
失われない栄養素
- ビタミンA(カロテノイド)
- ビタミンK
- ミネラル
- 抗酸化物質
これらの栄養素は熱や酸化に強く、野菜ジュースでも野菜を食べるのと遜色なく摂取できます。
野菜ジュースの味が好きでどうしても飲みたい!
野菜ジュースは野菜を食べることの代替にはなりません。
しかし、個人的には野菜ジュースの味が好きで、美味しいからどうしても飲みたい!特にカゴメの「野菜1日これ1杯」が大好きです。
それなら、野菜にあって野菜ジュースにはない栄養素を別の方法で補えばOK。というわけで、以下の工夫をしながら野菜ジュースも楽しんでいます。
主食を茶色に変更
玄米や全粒粉パンに置き換えて食物繊維を補う。
ナッツを食べる
ナッツはビタミンB群やポリフェノールが豊富な上に咀嚼回数も稼げ、「野菜ジュース化で失う栄養素」を補うのにぴったり!
生野菜も摂取
すべての栄養素をジュースから得ようとせず、生の野菜やフルーツも適度に食べる。
まとめ
野菜の栄養素が失われることや満腹感が得られない点は否めませんし、野菜ジュースをやめたほうがいいと提唱する医師もいます。
しかし、栄養がすべて消えているわけではありませんし、コーラや炭酸飲料といった「ガチで体に悪い飲み物」よりは体に良いはず。
私は野菜ジュースが美味しいから好きで、これからも上手に取り入れて楽しんでいこうと思います。