温泉卵を60℃で何日も加熱し続けたらどうなるか。腐る?

温泉卵は通常、60~65℃で45分~数時間加熱することで完成しますが、そのまま何日も加熱し続けたら卵はどうなるのでしょうか。

結論:腐らないけど美味しくない!

加熱中は腐らない

60℃で卵を24時間以上加熱し続けると、腐敗はほとんど起こりませんが、味は大きく劣化します。
卵は硬くなり、風味も失われるため、食べるにはあまり適していない状態になるでしょう。

卵を60℃で加熱し続けても腐敗しない理由

微生物は60℃でほぼ死ぬ

60℃で長時間加熱すると、多くの微生物が死滅します。ほとんどの病原菌や腐敗菌も60℃では繁殖できずに死滅するため、理論的には非常に長時間(数日やそれ以上)加熱を続けても腐敗の兆候はほとんど見られないはずです。

永遠に腐らない?

理論的には、60℃での加熱は腐敗を防ぎ続けるため、卵が腐ることはありません。しかし、数日間の加熱を続けた場合、食材の化学的変化や水分の蒸発により、品質が大きく劣化し、食べられる状態ではなくなるでしょう。

60℃で長時間加熱し続けた卵はどんな味か

卵白

卵白は60℃付近で加熱し続けると徐々にゴムっぽい食感になります。24時間程度の加熱では卵白は柔らかいゼリー状になりますが、そのまま加熱し続けると水分が少しずつ抜け、ゴムのような硬さになってしまいます。

卵黄

卵黄は60℃付近で加熱し続けるとトロトロの状態が続きますが、水分が抜けて粘り気が強くなり、中心部分が濃厚になります。通常の半熟卵よりも密度が高く感じられるかもしれません。

美味しさと安全を兼ね備えた温泉卵の加熱条件は?

結論から言うと、温泉卵は63℃で60分がベストです。
卵の美味しさを最大限に引き出しながら、安全性も確保できる理想的な条件です。

温度:63℃

卵白の固まり始める温度は約62℃から63℃、卵黄は約65℃から70℃です。
卵白を柔らかく、卵黄をトロトロの状態に保つためには、63℃が最適です。卵白が固まり始める温度帯を狙いつつ、長時間の加熱を避けるのがポイントです。

時間:60分

60分間の加熱で、卵の芯温が63℃に達した状態から30分以上維持されるため、殺菌効果も十分に得られます。
これにより、卵の風味や食感を最大限に活かしつつ、安全性も確保されます。

なお、個人的には、61~62℃付近で3~4時間加熱すると、卵黄がねっとりと濃厚になり、好みです。

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