「水道水」と「水道水を沸騰させて冷ました水」はどう違う?
ダイエットや健康の話題で、沸騰させて冷ました水(白湯)が良いとされることがありますが、わざわざ水を沸かす意味があるのでしょうか。
沸騰させた水とダイエットとの関係は科学的根拠なし!
一部の人々は、白湯が体内のデトックスを助け、ダイエット効果があると信じていますが、科学的な証拠はありません。
白湯を飲むことで体に良いと感じる理由として、温かい水が消化を促進する効果があるためです。これは温度によるものであり、沸騰による成分変化が直接的に「デトックスやダイエット」に寄与しているわけではありません。
水を沸騰させると美味しくなるのは本当
水道水が不味いのは塩素のせい
水道水には微量の塩素が含まれており、これは水を消毒するために使用されています。この塩素が残っていることで、「水道水が不味い」と感じる原因となります。
塩素の揮発で美味しさアップ
水道水を沸騰させると、揮発性の塩素が蒸発し、塩素の含有量が減少します。これにより塩素臭さが抜け、多くの人は「水道水よりも沸騰させた水のほうが美味しい」と感じます。
冷ますと塩素がさらに減る
沸騰させた後、冷ました水をしばらく放置することで、残存する塩素がさらに減少します。これが、白湯が水道水よりもさらに美味しく感じる理由の一つです。
微生物の殺菌と安全性
沸騰させることで、水道水の中に残るわずかな微生物が死滅し、より安全な水になります。
ただし、日本の水道水は厳しい基準に基づいて成分調整・殺菌が行われており、通常は健康に影響を及ぼすレベルの成分や細菌は元々ほとんど含まれていません。したがって、水道水をそのまま飲んでも健康に問題はありません。微量の細菌が含まれている場合でも、健康な免疫システムを持つ人であれば、問題なく処理できるでしょう。
敏感な消化器官を持つ人にとっての利点
ただし、消化器官が敏感な人や免疫が弱い人にとっては、沸騰させた水を飲むことで、胃腸への負担が軽減される可能性があります。このような人々にとっては、白湯がより良い選択肢となるかもしれません。